
「回顧」と「懐古」。
どちらも昔を思い出すという意味で使われる言葉ですし、読み方も同じですよね。
日常では見かけることの多い言葉ですが、その違いを正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか?
そこで今回は、似ているようでまったく異なる「回顧」と「懐古」の正しい意味と使い方を調べてみました。
回顧の意味・使い方
回顧は「顧(かえり)みる」という文字を使っていることからもわかる通り、「過去を顧みる」ことだそうです。
どのような事実があったか、ということが重要で、感情にとらわれず客観的・批判的に過去の出来事を思いかえす時に使うようです。
自らの生きた足跡を振り返って記録したものを「回顧録」と呼びますが、これは感情的な内容ではなく事実を記録するものなので「回顧」が使われます。
例:過去の過ちを繰り返さないために、勝者も敗者も戦争を回顧すべきだ。
例:あの俳優が書いた自叙伝は、回顧録という形をとってはいるものの内容としては暴露本といって間違いないだろう。
懐古の意味・使い方
懐古は「懐」という字の通り、「昔を懐かしむ」という意味だそうです。
懐かしい思い出とともに過去を思い返したり、自分自身が経験していないことや自分が生まれる前のことであっても、懐かしさを感じたりする物事に対しては、「懐古」を使うことができるようです。
例:幼い頃を懐古すると、なんだか胸のあたりが温かくなるような気がする。
例:昭和の懐古ブームで、倉庫に眠っていた古い雑貨が驚くほど高値で売れた。
回顧・懐古の違いは?
回顧は、過去に起きた客観的事実に主眼があり、各人がどのような感情を持ったのかという点については排除されている感じがあります。
良いことも悪いことも、ありのままの事実を顧みる、というニュアンスですね。
懐古は、「懐かしい」という感情が中心となっているようで、懐かしさを感じない場合に使うことはなさそうです。
逆に、懐かしさを感じる古き良きものに対しては、あらゆるケースで使うことができそうな感じです。
回顧と違って、全般的に肯定的なイメージの漂う言葉であるともいえますね。
まとめ
- 回顧は、客観的に過去を振り返ること
- 懐古は、過去を懐かしむこと
使い分けがよくわからなくなったら、事実を「かえりみている」のか「なつかしんでいる」のか、という点に着目しましょう。
少しでも批判的な意味合いがある場合には「回顧」、古き良きものを楽しんでいるような場合には「懐古」を使えば大丈夫です。