「混ぜる」と「交ぜる」。
読み方は同じ「まぜる」ですし、どちらも複数のものを一緒にするという意味を持ちますが、この2つに違いはあるのでしょうか?
使い分けはどのようにすればよいのでしょうか?
そこで今回は「混ぜる」と「交ぜる」の違いと意味、使い方について調べてみました。
混ぜるの意味・使い方
混ぜるは「別々のものを一緒にすることで、まぜたものは一体となり分離できない」時に使うそうです。
「混」という文字は「氵(水)」と「昆」に分かれますが、「昆」には「群れる・集まる・一つになる・まとまる」という意味があるそうです。
つまり「混」は一文字で、「水に入れたものがまざって一体となる」という意味があるんですね。
例:白い絵の具に赤い絵の具を混ぜると、ピンク色になる。
例:ケーキ作りは、材料の混ぜ方で食感が決まる。
交ぜるの意味・使い方
交ぜるは「別々のものを一緒にすることで、まぜたものは後から分離できる」時に使うそうです。
「交」という文字は、人が足を交差する様子をあらわす象形文字だったそうです。
右足と左足は交差しても性質が変わるわけではありませんし、区別ができなくなるわけでもありません。
なので、まぜても性質が変わらず分離できる場合に「交ぜる」を使うのですね。
例:髪の毛に白髪が交じるから、紫色でカラーリングしてみた。
例:赤い花の中に白い花が1輪混ざっている。
混ぜると交ぜるの違いは?
「混ぜる」も「交ぜる」も別々のものを一緒にすることですが、一緒にしたものが分離できない場合は「混ぜる」、分離できる場合は「交ぜる」を使います。
ちなみに、混声合唱団や男女混合リレーは「混」を使いますが、これは間違いではありません。
一つの歌声として、または一つのチームとして力を合わせて活動するので、分離できない「混」を使うのが適当なのです。
また、トランプなどのカードをまぜる場合も「混ぜる」を使うことが多いようです。
カードをまぜても各カードの個性が失われることはありませんが、見分けがつきにくくなるので、「交ぜる」より「混ぜる」のほうがよりふさわしい、ということになるようです。
ややこしいですね。
まとめ
- 混ぜるは、別々のものを一緒にすること。まぜたものは一体化し、分離することが難しい。
- 交ぜるも、別々のものを一緒にすること。まぜたものは個性を失わず容易に分離・区別できる。
使い方に迷ったら、「混ぜる=水に混ぜて分離できない」「交ぜる=足を交差する」という漢字の由来を思い出すと間違いにくいですよ。