「淋しい」と「寂しい」。
どちらも悲しい感じなんだろうなぁということはわかりますが、この2つの違いは何なのでしょうか?
そもそも、読み方は「さみしい」「さびしい」どちらなのでしょうか?
そこで今回は、この2つの読み方と正しい意味・使い方を調べてみました。
淋しいの読み方・意味・使い方
淋しいの読み方は「さびしい」「さみしい」どちらでも良いそうです。
読み方による意味の違いもないそうです。
意味は「心が満たされず、物足りない気持ちである。仲間や相手になる人がいなくて心細い。人の気配がなくて、ひっそりとしている。」だそうです。
ただ、一般的には「主観的なさみしさ。悲しみを感じるときのさみしさ。泣きたくなったときのさみしさ。」といった意味で使われることが多いようです。
例:クリスマスに1人でラブストーリーを観ていたら、淋しくて泣きたくなった。
例:幼い頃、1人で留守番するのは淋しいので嫌いだった。
寂しいの読み方・意味・使い方
寂しいの読み方も「さびしい」「さみしい」どちらでも良いそうです。
こちらも読み方による意味の違いはないそうです。
意味は「心が満たされず、物足りない気持ちである。仲間や相手になる人がいなくて心細い。人の気配がなくて、ひっそりとしている」。
なんと、淋しいとまったく同じ意味なのです。
こちらは一般的に「客観的に物事をとらえたさびしさ。心細さを伝えるさびしさ。」といった意味で使われるようです。
例:かつて繁華街だった場所が今やシャッター街となり、とても寂しく感じる。
例:田舎の夜道は寂しいが、時にホタルがみえたりするので情緒がある。
淋しい・寂しいの違いは?
淋しいと寂しいの最も大きな違いは、常用漢字か否かです。
常用漢字となっているのは「寂しい」で、この場合の読み方は「さびしい」となるようです。
公用文書や教科書、新聞では「寂しい(さびしい)」が使われることになりますね。
ちなみに、「さびしい」という言葉の方が古くからあるそうです。
鎌倉時代までの文献には、「さびしい」のもとである「さぶし」「さびし」といった言葉が出てくるそうですが、「さみしい」に相当する言葉は見つからないそうです。
「さみしい」は、江戸時代以降になってあらわれた言葉だそうです。
まとめ
- 淋しいは寂しいと同じ。一般的には主観的なさみしさ。
- 寂しいは淋しいと同じ。一般的には客観的なさみしさ。
改まった場面では常用漢字である「寂しい」を使う方が無難ですが、どちらも同じ意味ですので、ムリに使い分けをしなくても大丈夫でしょう。