「吹く」と「噴く」。
読みが同じですし、どちらも何かがどこかから出てくる、という意味で使われる言葉ですよね。
この2つの違いは何なのでしょうか?
今回は吹く・噴くの意味と違い・使い分け方を調べてみました。
吹くの意味・使い方
「吹く」を調べてみたところ、たくさんの意味を持っていることがわかりました。
- 空気が動くこと。風が起こること。風が通ること。
- 液体や気体などが中から勢いよく飛び出すこと。
- 今まで見えなかったものが外や表面にあらわれること。
- 物の相場が上がること。
- 息を強く吹きかけること。
- (銃口など)細い口から勢いよく出ること。
- 息と一緒に口から出すこと。
- 息で音をたてること(口笛など)。
- でまかせなどを言うこと。
- 鉱石から金属を分離すること。
- 鋳造すること。
ざっと調べただけで、これだけありました。
空気の流れや風は「吹く」と表現されることが多いので、それ以外の意味で例文をあげてみます。
例:渋柿を干すと、白い粉を吹く。
例:あいつはホラ吹きだ!
噴くの意味・使い方
「噴く」のほうは、気体・液体・火などが勢いよく中から出ること。あふれ出ること。といった意味のようです。
勢いのいい感じですね。
例:あまりの暑さで、全身から汗が噴き出てきた。
例:火山が火を噴いた!
吹く・噴くの違いは?
「吹く」は「噴く」に比べるとおとなしい表現のようです。
「吹く」にも液体や気体などが中から勢いよく飛び出すという意味がありますが、激しさを伝えたい場合には「噴く」を使うと状況がよく伝わります。
また、「吹く」は風や空気など目に見えないものに対して使うことができますが、「噴く」は目に見えるものに使うイメージです。
気体に対して使う場合でも、蒸気のように目に見える気体に対して使うことが多いようですね。
笑う時に「吹く」を使うと思わず笑ってしまった感じになりますが、「噴く」を使うとツバを飛ばすくらいの大爆笑というニュアンスになります。
「噴飯もの」という言葉の意味が「食べかけのご飯をこらえきれずにふき出してしまうほど、おかしくてたまらない出来事」であることからも、「噴く」という言葉の使い方がよくわかりますね。
まとめ
- 吹くは、空気の流れや中から何かが出てくる様子、相場が上がること、でまかせを言うことなどさまざまな意味で使われる。
- 噴くは、目に見えるものが勢いよく中からあふれ出る様子をいう。
どちらを使うか迷った場合は「吹く」を使えば大丈夫ですが、勢いの良さ・激しさを伝えたい場合には「噴く」を使うとよいでしょう。