「神父」「牧師」「司祭」。
どれも教会にいる神様に仕える人、というイメージですが、本当のところはどうなのでしょう?
そこで、今回は宗教問題にうとい日本人にとってわかりにくい神父・牧師・司祭の違いや、服装について、また結婚式場にいるのはだれなのかを調べてみました。
神父とは?
神父とは「カトリック教会の聖職者」です。
カトリックは「イエス・キリストを信じることで救われる」とする立場で、神父は神に捧げる神聖な職務をおこないます。
そして立ち位置としては一般の信徒より一段上です。
とはいえ、信者の身近でミサや洗礼といった儀式を執り行うのは神父です。
結婚はできず、女性は神父になれません。
牧師とは?
牧師とは「プロテスタント諸教会の教職者」です。
プロテスタントは「聖書の言葉のみを信仰の対象とする」立場なので、プロテスタントの教会にイエス・キリストの姿はありません。
また、牧師も一般信徒も立場的には同じ、と考えています。
ちなみに牧師の「牧」は、「牧者(羊飼い)」の意味です。
一般信者と同じ立場ですが、リーダーとして礼拝などの儀式はおこないます。
結婚もできますし、女性の牧師もいます。
司祭とは?
司祭とは、神父の職名です。
つまり、カトリックに司祭はいますがプロテスタントに司祭はいません。
カトリックには序列があり、教皇を頂点として枢機卿→大司教→司教→司祭→助祭と続きます。
なお、教皇とはローマ法王のことです。
神父・牧師・司祭の違い
神父=司祭で、カトリックの聖職者です。
一般信者より格上で、厳しい戒律のために結婚はできませんし、女性が神父になることも禁じられています。
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カトリックの祭服 キャソック(カソック)、アルバ、ロシェ、カズラ、ストラ、ファシャ(帯)ズケット(帽子)など
(映画「ローマ法王の休日」より) pic.twitter.com/2JB3D9dnKh— 逆名 (@sakana6634) 2015年6月1日
神父の普段着はキャソックという全身をおおう黒い衣装です。
シスターが着ている服の男性版のような感じです。
前開きで、ボタンがたくさん(33個であることが多い)ついています。
儀礼時はキャソックの上にアルバという白い長い衣装を身に着けます。
この上にさらにストールやマントのようなものを着けることもあります。
カトリック教会での結婚は、カトリック信者であることが原則であるようです。
しかし教会によっては、信者でなくてもあげられることもあるようです。
式は神父が取り仕切ります。
バージンロードは赤や緑です!
牧師はプロテスタントの聖職者です。
立場的には一般信者と同じです。
結婚もできますし、女性が牧師になることもできます。
牧師の普段着は基本スーツです。
礼拝でガウンやストールを着けることもあります。
結婚式は、プロテスタント教会の場合はだれでもOKです。
式は牧師が取り仕切ります。
バージンロードは白です。
ちなみに、ホテルや結婚式場のチャペルで式をあげる場合は、神父や牧師ではなくアルバイトの人が式を取り仕切っていることもあるそうです!
まとめ
- 神父は、カトリックの聖職者。一般信者より格上。男性のみ。丈の長い専用の服がある。
- 牧師は、プロテスタントの教職者。一般信者と同じ立場。男性でも女性でも可。決まった服装はない。
- 司祭は神父の職名。
神父は神に仕える人、牧師(羊飼い)は信徒のリーダー(羊を導く人)、と覚えておくといいかもしれませんね。