居酒屋などでよく見るサワー・チューハイ・ハイボール。
何気なく頼んでいることも多いと思いますが、違いは分かりますか?
サワーとは?
サワーとは、英語の「sour=酸っぱい」が語源で、原材料は以下の通りです。
- スピリッツ(ウォッカ、ラム、ジン、テキーラなど)
- 柑橘類など酸味のある果汁
- 砂糖など甘みのある成分
- 炭酸水
居酒屋メニューだと、レモンサワーが有名ですね。
色々な材料や成分を合わせて作ることから、サワーはカクテルの一部だ、と言われることもあるようです。
個人的には、サワーは何となく「しゅわしゅわした」という感じの意味なのかなあと思っていたのですが、全然違うようですね。
ちなみにスピリッツとは、世界的には蒸留酒全般のことを指すのですが、日本の酒税法では<焼酎、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール以外の蒸留酒>とされているので、日本でも有名なジン等4つのスピリッツを例として挙げておきました。
チューハイとは?
一方チューハイとは、「焼酎ハイボール」の略です。
材料はこちら。
- 焼酎
- 炭酸水
少ないですね!
あれ、でも缶チューハイとして販売されているものは、果汁も甘み成分も入っていることが多いのでは…と思った方もいらっしゃると思います。
実は元々の語源は「焼酎ハイボール」で、材料も2つだけ、というのが始まりなのですが、今では“蒸留酒をベースとしており、アルコール度数の低い(10%未満)お酒”のことを全般的にチューハイと呼ぶことが多いそう。
この定義からすると、ベースが焼酎であってもスピリッツであっても、そこに果汁や甘み成分が加えてあろうとも、アルコール度数さえ低ければチューハイ、ということになります。
大手ビールメーカーから発売されている缶チューハイを少し調べてみましたが、そのほとんどがベースはウォッカでした。
(スピリッツの中でもクセが少ないので、ベースとして使いやすいのでしょうね。)
上記のことから、現在はサワーとチューハイは同義のものとして扱われることが多いです。
サワーと呼ぶか、チューハイと呼ぶかは明確な決まりがないので、それぞれのお店やメーカー、個人に委ねられるのですが、関東では「サワー」、関西では「チューハイ」と呼ぶのが定着しているようですよ!
(全国的にはチューハイがメジャーですが、東京の飲料メーカーがサワーと名のついた商品を発売したことから、関東エリアではサワーという呼び名が定着していったそうです。)
ハイボールとは?
ハイボールの材料は以下の通りです。
- ウイスキー
- 炭酸水
(好みでレモンを添える場合もあり)
こちらは蒸留酒全般がベース、ということはなく、ウイスキーがベースと現在も決まっています。
ただ一口にウイスキーと言っても、スコッチ、バーボン、ジャパニーズ等本当に沢山あるので、色々飲んでみて好みのウイスキーを見つけるのも面白そうですね!
サワー・チューハイ・ハイボールの違い
サワーとチューハイ、ハイボールは、それぞれ構成される材料が違います。
サワーは元々スピリッツに酸味・甘みの成分を加えたものの炭酸割り、チューハイは焼酎の炭酸割りでしたが、現在はどちらも“蒸留酒を炭酸水で割ったもの”のことを指します。
この前提が守られていれば特に他の決まりはなく、果汁を入れたり、甘みを入れたり、色々な種類のサワー・チューハイがあります。
ハイボールは“ウイスキーを炭酸水で割ったもの”。
氷を入れたり入れなかったり、レモンピールを入れたりアレンジは可能ですが、基本の材料はウイスキーと炭酸水のみです。
まとめ
- サワーはスピリッツ(ジン、ラム・ウォッカ・テキーラ等)に果汁、甘み成分を足し、炭酸水を加えたもの。
- チューハイは焼酎に炭酸水を加えたもの。
- ハイボールはウイスキーに炭酸水を加えたもの。
- ただしサワーとチューハイは元来上記の意味だったが、現在は「蒸留酒に炭酸水を加えたもの(果汁や甘みを足しても可)」として、ほぼ同義となっている。
- 関東では「サワー」、関西では「チューハイ」と呼ばれることが多いがその違いに明確な定義はなく、どちらを使うかは個人やお店、メーカーに委ねられている。
サワーとチューハイは現在は同じ意味として使われることが多いですが、元々の由来は違うことなどを知っていると、飲み会で話すネタの一つになるかもしれませんね♪