みなさん「浮き足立った」経験はありますか?
それはどんな場面だったでしょうか?
浮き足立つというのは間違ったシチュエーションで使われることがとても多い言葉です。
使い方を確認してみましょう。
浮き足立つの意味
浮き足立つというのは、「恐れや不安を感じて逃げ腰になる」「落ち着きがなくなる」という意味です。
そもそも「浮足」とはつま先だけ地面についてかかとが付いていない状態のことです。
どんな時に「浮足」になってしまうかと言うとそれは逃げるときです。
いつでも逃げられる体勢というところから、「浮足立つ」は恐怖や不安で落ち着かない場合に使うんですね。
浮き足立つの使い方・例文
先ほどもご説明しましたが、浮足立つは恐れや不安を感じているときに使う言葉です。
例を見てみましょう。
- いくら部長が怖いからと言っていつまでも浮足立っているようじゃやっていけない。
- 平和な街の住民はその事件で浮足立っているようだ。
- ノストラダムスの大予言に浮足立った人も多かった。
楽しみにしてそわそわしているときに使うのは本来の使い方ではありません。
- 彼との初デートで浮足立っている。
- 浮足立っていないで、仕事しなさい!
このような場合には「浮き立つ」という言葉を使います。
同じ「浮き」と「立つ」という部分が入っているので非常に間違いやすいですね。
ちなみに「浮き立つ」には「浮足立つ」のように不安で動揺するという意味もあります。
例:戦争の足音が近づきみな浮き立っていた/浮足立っていた。
浮き足立つを別の言葉で言い換えると?
先ほど「浮足」という名詞もご紹介しましたが、この言葉だけでも「浮足立つ」という意味を表現できます。
例:大統領暗殺のニュースを聞き、人々は浮足になった。
また「足」ではなく「腰」を使った「浮腰」という言葉もあります。
意味は「浮足」と似ていて、慌てたり、動揺したりして態度が落ち着かないことという意味です。
ただ、腰なので「立つ」という動詞とは一緒には使いません。
例:夫は出産に立ち会いった際、浮き腰になり役に立たなかった。
浮足は恐怖や不安でしたが、浮き腰は動揺しているニュアンスがあります。
他にも逃げ腰になる、及び腰になる、腰が引ける、腰が抜ける、尻ごむ、など似た意味の言葉には下半身が付く慣用句がたくさんありますね。
まとめ
- 不安や恐怖でそわそわして落ち着かない場合は「浮き足立つ」
- 楽しみにしてうきうきした気分で落ち着かない場合は「浮き立つ」
いかがでしたか?
とてもよく似ている言葉なので、間違って使っている人も多いのではないかと思います。
逃げるためにかかとを浮かす、という語源を覚えておけば思い出しやすいと思います。