「丸」と「円」。
どちらも「まる」と読みますよね。
でも、実生活でこれらはどのように使い分ければいいのでしょうか?
今回は「丸」と「円」の違いと使い分けについて、まとめてみました。
丸とは?
丸とは、「球状のもの、粒状のもの」のことです。
どこから見てもまるく見えるものを指すことが多いです。
立体的な感じですね。
その他、「完全・全部」という意味や「角がない」という意味で使われることがあります。
完全・全部という意味で使われる例として「丸呑みする」「丸投げする」などがあります。
角がないという意味では、「(物事を)丸くおさめる」「丸い性格」などといった使われ方があります。
円とは?
円とは、「平面的なまるい形」です。
ある方向から見るとまるいけれど、ほかの方向から見ると必ずしもまるくないです。
ディスク状のものをイメージするとわかりやすいと思います。
また、円には「おだやかな様子」という意味もあります。
「円満」という言葉は、その典型例ですね。
なお、数学で円(えん)とは、「平面上のある一点から等しい距離にある点の集合でできる曲線」のことです。
やはり、平面なんですね。
そして、数学以外の分野ではこの曲線(円:えん)のことを「丸(まる)」という俗称で呼ぶことがある、とされています。
丸と円の違い
丸は、立体的なまる、つまり3Dのまるです。
円は平面的なまる、こちらは2Dのまるです。
ただし、日常生活で使う言葉の中には例外がたくさんあります。
丸の例外としては、「丸太」「日の丸(日本国旗の意味で)」「丸つけ(テストの採点)」などがあります。
丸太は円柱ですし、国旗も立体ではないですし、テストの採点は紙にするものです。
また、「丸」でも「円」でもどちらでも良いというものも多く存在し、「丸い月=円い月」「丸い屋根=円い屋根」などがあります。
ちなみに、メディアでは人柄や屋根・天井などについては「円」を使うことが多いといわれています。
まとめ
- 丸は、立体的な「まる」。つまり球。どこから見てもまるい。
- 円は、平面的な「まる」。特定の方から見るとまるい。
どちらかというと「円」のほうが使われる範囲が狭いようで、球体やディスク状のものなど、物の形を表す場合でなければ「丸」を使っておけば大丈夫です。
また、2014年に文化庁から出された資料の中に「円形のものに対しても、「丸」を当てることが多い。」との記述があります。
丸と円の違いは、なくなりつつあるのかもしれませんね。