ニュースで時々聞く「テロ」とか「ゲリラ」とか「クーデター」。
何だか暴力的で悲惨なイメージがありますが、これらの違いをご存知でしょうか?
今回は、ニュースがもっとよく分かるようになる3つの言葉の違いについて調べてみました。
テロとは?
テロは、「政治的な目的を遂げるために、暴力や脅迫などを用いること」です。
英語の「テロリズム(terrorism)」やドイツ語「テロル(Terror)」の略で、語源は「terror」(恐怖)です。
その名の通り、人々の心を恐怖で支配することを目的としており、物理的破壊よりも心理的攻撃を重視する傾向があります。
とはいえ、目的はあくまで政治的なものなので、これといった目的もなく暴力行為を行っても「テロ」とは呼ばれません。
ゲリラとは?
ゲリラは、「攪乱戦法を意味する戦法用語」。
戦法としては、敵に正面からぶつかるのではなく、奇襲や待ち伏せ・後方攻撃などを行うことを指します。
つまり、敵を混乱させる戦法の名前なんですね。
ちなみに語源はスペイン語の「ゲリラ(guerrilla)」で、小戦争を意味するそうです。
なお、日本の警察用語では、施設などに対する対物攻撃を「ゲリラ」、個人をターゲットとする攻撃を「テロ」としているそうです。
しかし、対物・対人両者に該当する場合や、何を狙ったのか判断が難しい場合もあるので、国民に対する広報においては「テロ・ゲリラ」と一括されているそうです。
クーデターとは?
クーデターは「非合法的な武力行使で政権を奪うこと」です。
ターゲットは政治支配者なので、一般市民が攻撃対象になることはほとんどありません。
また、場合によってはあっさりと政権交代してしまうこともあるので、無血ですむこともあります。
こちらの語源はフランス語の「ク・デタ(coup d’État)」で、国家への一撃を意味するそうです。
確かに、非合法的な政権交代は国家への一撃ですよね。
なるほどです。
「クーデター」という言葉は、会社や団体のトップを強引に交代させたり解任したりする場合などにも使われることがあります。
もちろん武力は使いませんが、慣例を無視したやり方は「社内クーデター」と表現されることもあります。
テロ・ゲリラ・クーデターの違い
テロの目的は政治的なものですが、暴力的な行為で人々を恐怖に陥れます。
とはいえ、あくまで政治的主張が目的なので、テロリストが政治支配者になることはほとんどありません。
ゲリラは、戦法の名前です。
敵に真正面から戦いを挑まず、様々な方法で相手を撹乱して戦況を自己に有利にするための戦法です。
クーデターは、非合法的な手段で政権を奪うことです。
一般市民がターゲットになることは少ないです。
平和的に事が進むケースでは、無血のこともあります。
まとめ
- テロは、政治的主張をするために暴力的な行為を行うこと。
- ゲリラは、奇襲や待ち伏せなどの手法で敵を撹乱する戦法。
- クーデターは、非合法的な手段で政権を奪うこと。
いずれも、戦う術を持たない一般市民にとっては迷惑な行為です。
暴力行為ではなく話し合いなどで問題を解決するために、人類はもっと成長しなくてはならないのかもしれませんね。